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膝の痛み

60代 女性

深く座った状態から立ち上がる際に

左膝に「グチッ」と音がなるのを感じるとともに強く痛みが出現した

との事で来院されました。

膝の痛みは運動で治す 太もも鍛え関節支える力を|NIKKEI STYLE

 

当院から自宅が近く歩いて来院されましたが、

膝の痛みから普通に歩く事は出来ずに、足を引きずって歩いてこられました。

体重をかけると左膝の内側に痛みがあり、

伸ばすときに「ゴリッ」というクリック音が感じられます。

 

腫れは少しあり、当院に来られる前にレントゲンを撮られたようですが骨には異常なしとの事です。

「病院でレントゲン撮った方がいい?」

とよく言われますが、レントゲンで分かるのは、骨の変形や骨折です。

ですので、転倒や事故が原因でない場合はレントゲンで異常がでる事は少ないです。

また骨の変形は長年かけて起こるので、急な痛みの直接的な原因にはなりません。

 

では、この方の痛みの原因はというと

筋力の低下と異常な筋緊張です。

生活習慣を聞いていくと、

しゃがんだ状態で掃除やペットの世話をする事が多く

身体を動かす習慣はないとの事です。

膝周囲を観察していくと、太ももの内側の筋肉が弱く

膝の裏側の筋肉と太ももの外側の筋肉がとても硬くなっています。

しゃがんでいる状態が長い為、膝の裏側の筋肉が硬くなってしまい、

また、太ももの外側の筋肉が硬くなることで、お皿の動きが悪くなっています。

その状態が積み重なっていき、立ち上がろうとしたさいに、

膝が伸びにくくなっていることに気づかずに立ち上がったために痛みがでています。

膝を伸ばすときに音がなるのも、偏って筋肉が緊張しているために

膝がスムーズに動かなくなっている証拠です。

 

治療は、まず膝の裏側の筋肉の緊張を取って行きます。

押さえていくと硬結といってしこりのようなものが感じ取れます。

すこし痛みを感じますがここの筋肉を手技とストレッチで緩めていきます。

次に、股関節の筋肉でもある、

大腿筋膜張筋、股関節の外旋筋群を緩めて膝の動きが真っ直ぐになるようにしていきます。

さらに、膝蓋骨(お皿)の調整をおこない膝の屈伸運動がスムーズに動くようにしていきます。

筋力が低下している為、

膝関節が安定するようにテーピングを貼っていきました。

 

テーピングをすると膝の音は軽くなったようですが、

体重をのせたり、階段を登るときに痛みが出るようです。

テーピングの量を少しだけ増やして、

超音波をあてるようにしていきました。

2週間ほどで、痛みはだいぶ軽くなったようですが

膝の音はなくならないようです。

膝の関節を安定させるために、

筋肉を正常に動かす運動をおこないました。

その後、1週間で痛みも完全に無くなり、音もなくなったので治療は終了となりました。

 

自宅が近かった為に、

痛みが強い時はテーピングの張り替えに毎日来ていただきました。

毎日来られるのが難しい場合は、テーピングの貼り方を覚えていただいて

ご自身で貼ってもらうことになります。

痛みが、軽くなってからは週2回程の治療で痛みは取れています。

 

ご来院されたときは

「ホンマにここで治るん?」

と半信半疑で来ていただきましたが、

最後は「ここに来といて良かったわ」

と笑顔で帰っていかれました。

「写真撮って宣伝しとかなあかんで」

と当院のアピールにも貢献していただけました。

しっかり治って良かったですし、最後の笑顔を見れて安心しました。

 

 

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2022.03.15

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